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  霍 香 末(かっこうまつ)

 中国、日本では霍香と呼ばれていますが、ヨーロッパでは、タミール語のパチューリが語源でパチョリ又はパチュリと呼ばれています。

 パチョリはシソ科の多年草でインドが原産となっていますが、現在ではスマトラ、ボルネオ、マレーシアが生産の中心となっています。パチョリの葉は青々している時にはほのかな甘い香りがするだけですが、本体から離れ落ちてから強い匂いを放ちます。葉がやや黄色くなってきた時に収穫し乾燥させ粉末にしたのが霍香末です。
古くからインドのカシミール地方ではカシミヤ織の衣服やショールの間にこのパチョリの葉をはさみパチョリの持つ防虫効果と移り香を楽しむという効果の為に利用されてきました。

 18世紀には、カシミヤのショールがヨーロッパに紹介され、輸送途中の防虫にやはりこのパチョリがショールの間にはさまれ運ばれました。カシミヤのもつやわらかな肌ざわりとパチョリのもつ神秘的な東洋の香りがヨーロッパの人々を魅了し大流行します。まがい物のショールが出る程に広がりますが、本物とのちがいは、このパチョリの香りがショールから流れるか流れないかで見分ける事が出来たと言われています。パチョリ自体ヨーロッパに紹介されたのはわづか150年程前で精油として使用されたのは、その後数年をしてからと言われています。今ではシプレタイプ、オリエンタルタイプの香水には必ず使われヨーロッパの人々が東洋をイメージした香りの代表的な香料の1つとなっています。成分はパチュリアルコール30%、パチュリオン、パチュレノン、オイゲノールなど。


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